其の百二十九
優牙に凍った馬の骨をあげた。
噛み砕けそうにないぐらいに硬い。
案の定、食べられる部分だけ食べて放置してあった。
もういらないの?と言いながら優牙の鼻先に持っていっても押し返してくるので、
兄さまにあげた。
微妙な場所で齧ってる。
しばらく兄さまの食べる様子を見ていたが、
自分以外のものが食べているのは美味しそうに見えるのは、犬も同じのようだ。
取り返したいが足が短い。
ゆっくり齧りたいのか兄さま移動。
なのにそのまま放置。
いらないのかよ。
いらないのなら優牙にあげるよ?
美味しかった、みたいな顔してるし。
そしてまた優牙にあげた。
何故か隠すようにして食べる優牙。
誰もとれへんがな。
兄さま満面の笑み。
えらくご機嫌。
公家口調で喋りそう。
満足ですか、そうですか。
そうだ、ブラッシングしようか。
ブラシしようとしたら
「やめろや」
えぇー。ブラシ好きじゃないのかよ。
今は機嫌が良いからやめろってか。
前足重いんだけど。
やっぱり自由だな、お前・・・。
さすが監獄のボスだけあるよ・・・。
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